ポータブル電源を買おう!と決心したものの、いざ商品を探すと「500Wh」「1000Wh」「2000Wh」とさまざまな数値が並んでいて「結局、自分にはどれが最適なの?」と立ち止まっていませんか?
「容量が足りなくて、冬の車中泊の途中で電気毛布が切れて寒さで目が覚めた…」
「大は小を兼ねると思って一番大きいものを買ったけど、重すぎて車に積んだり移動させることが億劫になった…」
ポータブル電源選びで最も多いのが、この「容量選びの失敗」です。
この記事では、あなたが使いたい家電から必要なスペックを割り出す「失敗しない計算方法」と、ポータブル電源に詳しい人なら必ず考慮する「変換ロス」の落とし穴について分かりやすく解説します。
自分のスタイルに合ったベストな容量を見つけて、快適な車中泊・キャンプ空間を作り上げましょう!
失敗しないポータブル電源の選び方!まずは「使用したい家電」をリストアップ

容量選びの第一歩は、「ポータブル電源で何を動かしたいか」を明確にすることです。ここを曖昧にしたまま「なんとなく」で選ぶと、確実に後悔します。
家電の「消費電力(W)」を確認する
まずは、使いたい家電の裏側や説明書を見て「消費電力(W=ワット)」を確認しましょう。
例えば、スマホの充電なら約15W、夏場に活躍する扇風機は約30W、冬の車中泊に必須の電気毛布は約50Wといった具合です。
使用時間から必要な「容量(Wh)」を計算する
消費電力が分かったら、それを「何時間使いたいか」を掛け算します。この計算で導き出されるのが、ポータブル電源のタンクの大きさを示す「容量(Wh=ワットアワー)」です。
・計算式:消費電力(W) × 使用時間(h) = 必要な容量(Wh)
・例:50Wの電気毛布を、一晩(8時間)使いたい場合
50W × 8時間 = 400Wh
計算上は400Whなので『500Whのモデルを買えば十分』と思いがちですが、実はここに見落としがちな落とし穴があります。
注意!カタログ数値通りに使えない「変換ロス」の落とし穴

実は、ポータブル電源は「カタログに記載されている容量(Wh)を100%丸ごと使えるわけではない」という事実をご存知でしょうか?
実際に使えるのは容量の「約80%」と覚えておく
ポータブル電源に蓄えられている電気は「直流(DC)」ですが、私たちが家庭用コンセント(AC)で使う家電は「交流」です。そのため、内部で電気の種類を変換(インバーター変換)して出力しているのですが、この変換の際にエネルギーのロス(エネルギーの損失)が生じます。
機種にもよりますが、この変換時のエネルギーロスを加味した上、実際に使える容量は「カタログ数値の約80%程度」だと見積もっておくのが鉄則です。
変換ロスを含めた実践的な計算式
ギリギリの容量を買って後悔しないために、先ほどの計算式に「変換ロス(0.8)」を組み込んで、実用的な数値を割り出しましょう。
・実践的な計算式:使いたい容量(Wh) ÷ 0.8 = 本当に必要なポータブル電源の容量
例:先ほどの電気毛布(400Wh分)を確実に使いたい場合
400Wh ÷ 0.8 = 500Wh
このように、変換ロスを含めて計算すると、少し余裕を持ったスペック選びができるようになります。
【シーン別】車中泊・キャンプに最適なポータブル電源の容量目安

電源の容量の計算方法が分かったところで具体的な使用シーンに合わせた「おすすめの容量クラス」をご紹介します。ご自身のスタイルに一番近いものを探してみてください。
日帰り・デイキャンプなら「500Wh前後」
スマホやランタンの充電、夏場の扇風機の使用など、日帰りのレジャーであれば500Whクラスで十分です。本体も軽く、片手でサッと持ち運べる取り回しの良さが魅力ですが、本格的な車中泊で一晩過ごすには心許ない容量です。
1泊2日の車中泊・キャンプなら「1000Whクラス」がベスト
週末にミニバンやSUV、軽キャンパーなどで1泊2日の車中泊を楽しむなら、容量と持ち運びやすさのバランスに優れた「1000Whクラス」がおすすめです。
例えば、消費電力50Wの電気毛布を2枚、8時間使用した場合の消費電力量は単純計算で約800Wh。実際には変換ロスや使用環境によって消費量が変わるため、余裕を持った容量を選ぶことが大切です。
スマートフォンの充電や照明、電気毛布などを使いながら1泊2日の車中泊を楽しみたい方にとって、1000Wh前後は容量・サイズ・価格のバランスが取りやすい容量帯といえるでしょう。
編集部おすすめの「1000Wh」ジャストサイズモデル
1泊2日の車中泊におすすめなのが、Jackery(ジャクリ)ポータブル電源 1000 Newです。
約1070Whの大容量を備えながら、従来モデルより約20%小型化されており、ミニバンやSUVなど限られた車内スペースにも積み込みやすいのが特徴です。
電気毛布や照明、スマートフォンの充電など、車中泊でよく使う電化製品をまとめて使いたい方にも扱いやすく、容量と携帯性のバランスに優れています。
「1000Whクラスでどこまで使えるのか」「自分の車中泊スタイルに合った容量なのか」を確認してから選ぶと、購入後の失敗も防ぎやすくなります。
▼車中泊に必要な容量や選び方とあわせて、Jackery ポータブル電源 1000 Newの詳細をチェック
2泊以上の連泊・電子レンジやIHを使うなら「2000Whクラス」
「車内で電子レンジやIHクッキングヒーターを使いたい」「車載冷蔵庫を長時間稼働させたい」「2泊以上の連泊がメイン」という方には、2000Whクラスがおすすめです。
1000Whクラスと比べるとサイズや重量は増えますが、その分バッテリー容量に余裕があり、複数の電化製品を使う車中泊でも安心感があります。
また、電子レンジやIHクッキングヒーターなど消費電力の大きな家電を使用する場合は、バッテリー容量(Wh)だけでなく、どれだけ大きな電力を供給できるかを示す「定格出力(W)」も重要です。
容量と出力の両方に余裕を持たせることで、車内でもより自宅に近い快適な環境を作ることができます。
編集部おすすめの「2000Wh」高出力モデル
大容量と高出力を両立したモデルとしておすすめなのが、EcoFlow DELTA 3 Maxです。
2048Whの大容量と2200Wの定格出力を備えており、電子レンジなど消費電力の大きな家電を使いたい車中泊にも適しています。
1泊だけでなく2泊以上の連泊を楽しみたい方や、車載冷蔵庫・調理家電など複数の電化製品を積極的に使いたい方にも検討しやすいモデルです。
ただし、2000Whクラスは1000Whクラスと比べて本体サイズや重量も大きくなるため、「大容量だから」という理由だけで選ぶのではなく、自分が実際に使いたい家電や宿泊日数に合った容量・出力なのかを確認しておきましょう。
▼2000Whクラスで何ができる?EcoFlow DELTA 3 Maxの容量・出力を詳しく確認する
定格出力(W)の確認も忘れずに!容量が足りても動かないケース

最後に、容量(Wh)と同じくらい重要な「定格出力(W)」についても触れておきます。
「容量はたっぷりあるのに、ドライヤーのスイッチを入れたらポータブル電源が止まってしまった…」という失敗も実は多いのです。
「定格出力」と「瞬間最大出力」の違い
定格出力とは、「そのポータブル電源が安定して出し続けられるパワーの上限」のことです。
例えば、定格出力が「1000W」のポータブル電源に、消費電力が「1200W」のドライヤーやIHヒーターを繋ぐと、安全装置が働いて電源が落ちてしまいます。
使いたい家電の「消費電力」が、ポータブル電源の「定格出力」を上回っていないかを必ずチェックしてください。(※瞬間最大出力は、モーターが起動する一瞬だけ出せるパワーなので、通常使用の目安にはなりません)
まとめ:自分のスタイルに「ジャストな容量」を選んで快適な車中泊を!

ポータブル電源の容量選びについて解説してきました。おさらいすると以下の通りです。
・使いたい家電の「消費電力(W)」×「使用時間(h)」で必要な容量を計算する。
・インバーターの「変換ロス(約80%)」を考慮して、少し余裕を持った容量を選ぶ。
・迷ったら、一番汎用性が高く失敗しにくい「1000Whクラス」がおすすめ。
「どれくらい使うか分からないから」と適当に選ぶのではなく、あなたの車中泊スタイルから逆算して、無駄のないジャストな1台を見つけてくださいね。


